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2010年07月18日

30年ぶりの再会

拝啓 山本先輩
いや、山本教授とおよびしないといけませんね。このたびは遠く北海道から新潟の片田舎まで、わざわざご講演にお越しいただき、ありがとうございました。

 患者さんの診療を、現代医学では専門分野に分かれて行いがちですが、それだけでは本当の医療にはならない。患者さんの全体を総合的にみていく必要がある。さらに生い立ち、置かれている環境などの要素も大切・・

そんなふうに力説される先生の姿は、30年前と全然変わらず、とても懐かしかったです。いや、それ以上に嬉しく感じました。

山本先輩は私の3学年先輩。自治医大の第一期生にあたります。私が入学した当時はまだ創成期の医学部・・医療のあり方などをめぐって熱い議論を戦わせていました。

自主サークルや学生自治会活動など、いろんな場面で山本先輩と一緒にいさせてもらい、多くのことを学ぶことができました。

私も卒業し、医師として地域の医療を担っているつもりですが、日々の診療をするのが精いっぱい。いつしか医学や医療のあるべき姿、あるいは理想などを思い描かずにいるようになっていました。

今の医学部は、専門医とよばれる医者が、患者さんを細分化して診療するのが普通。そんな中で「総合診療科」を立ち上げ、その重要さを説いている山本先輩の姿を、とても誇らしく思います。

と同時に、日常診療の中でちゃんとしたことができているのか、自らを省みる良い機会になりました。

それにしても・・柔道着やジャージが普段着だった先輩の姿と、スーツを着て、医者向けの講演をされている教授としての姿が、どうしてもミスマッチです。先輩にはお酒を飲みながら、口角泡しながら熱く語る姿が似合ってますよ。 

投稿者 tsukada : 2010年07月18日 18:03