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2011年01月27日
院内でウォーキング
インフルエンザの流行が急速に拡がっています。小学校など次々と学級閉鎖になり、外来にもインフルエンザの患者さんが多くなっています。
一昨年、ブタ由来の新型インフルエンザが発生した当時はずいぶん神経質な対応をしていました。修学旅行をとりやめたり、少しでも患者発生があると保育園、幼稚園、学校などを閉鎖したりしていました。家族に患者がいると出勤停止になったりもしました。
今から思えば過剰反応だったわけですが、どれほどの強さのインフルエンザなのか、当初は分からなかったわけですから、ある程度は仕方なかったのでしょう。実際に、日本ではさほど大きな流行にならず、重症になる人が少なかったのも、こういった社会をあげての対応が功を奏したともいえます。
医療機関の対応でもそうです。国内発生が初めておきたころは、新型インフルエンザは特定の医療機関だけでしか診療することができませんでした。しだいに流行が拡がり、「強毒性」ではないことが分かると、当院のような一般の医療機関でも診察できることになりました。
しかし制約が設けられました。一般の患者さんと一緒になるのはいけないので、何かの方法で新型インフルエンザの患者さんを区分することです。時間帯を分けることは実際上は不可能でしょう。何しろインフルエンザの発症は急におきるものですから。
待合室や診察室といった施設を分離するのがもう一つの方法。これも開業医のようなところでは、なかなか実施しにくいものがあります。
当院でも既存の施設を分割することができず、思案した結果、全く別の施設を作りました。「隔離棟」です。玄関から始まり、待合室、診察室、処置室、トイレ・・すべてを完全に独立させた建物です。既存部分とは渡り廊下を造って行き来できるようにしました。
この隔離棟が、今威力を発揮しています。インフルエンザらしいお子さん、検査でインフルエンザと分かったお子さんはこの隔離棟に行ってもらい、そこですべてのことを行います。
来週にはもっとインフルエンザの流行が拡大することでしょう。もし隔離棟がなかったら・・当院の診療はパンク状態になってしまうかも。それなりの資金も使いましたが、隔離棟の役割を実感しているところです。
隔離棟の診療には、もう1つの役割(?)があることに気付きました。私の常時使っている診察室から隔離棟の診察室までは片道約50歩、往復で100歩ほどになります。一日に何往復もします。10往復なら1,000歩、20往復なら2,000歩。そうとうな運動量になります。
診察の際にはイスに座って、ほとんど体を動かすことがありません。頭と手は動かしていますが、足はジッとしたまま。午前と午後、数時間ずつ同じ姿勢をとっているのが、いつものこと。ときどきエコノミー症候群になってしまわないか、不安になることも。
でも今は大丈夫です。適宜隔離棟への往復が加わります。私も運動にもなり、病気の予防にもなる・・隔離棟の隠れた効能です(^^;)
投稿者 tsukada : 2011年01月27日 18:29