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2011年02月09日

ワクチン無料化

 3つのワクチンの公費無料化がいよいよ始まりました。乳幼児の髄膜炎を予防するヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、そして成人女性の子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)です。

 いずれも最近日本に導入されたワクチンですが、海外では以前から使われていて、その予防効果はしっかりとしています。これまでは任意接種であるために全額自己負担。けっこう高額になるために、やはり受ける方は少なかったです。

 本来ならば国が法律などの整備をきちんと行い、法定接種として行うべきものですが、それを待っていたのではいつになるか分からない・・そんな事情を国自体が認めた結果、当面は市町村が無料化の事業を行うことになりました。

 今年度と来年度、国が半額を負担、残りを市町村が財政拠出して無料化が行われます。したがって全国一律ではなく、住む自治体によってその内容が少しずつ異なるというおかしな事態も生じています。

 当地域でも隣り合う2つの市で一部の予防接種の対象年齢が異なるため、小児科の窓口では混乱も生じています。これから本格的に接種が進むと、トラブルがおきるかもしれません。十分に注意しながら、対応していかなくてはと気を引き締めています。

 そうはいっても、公費無料化が始まったことは良いこと。日本の予防接種体制が大きく一歩進んだことになります。子どもたちを病気から守りたいと思うのは親御さんの強い願い。その気持ちにきちんと応えられるよう、小児科医院として精一杯仕事をしていきたいと思っています。

投稿者 tsukada : 2011年02月09日 20:20