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2011年04月12日

レベル7の驚異と脅威

 原発事故は、やはり深刻でした。これまではレベル5でしたが、今日急にレベル7に引き上げられました。ゼロから8段階ある中で最高ランク。過去最大の原発事故であるチェルノブイリと同じランクになりました。

 やっぱりそうだったのか・・そう思う方も多いでしょう。私もそうです。政治家も役人も、発表のたびに「直ちに危険ではない」などと危険性を小さく見せようとする意図が丸見えでした。

 収束する見込みが持てない中で、スリーマイルと同じレベル5だと言い続けて来たことが間違いだったことを、自分で証明してしまいました。専門家の判断だと首相は言い逃れをしていますが、そうであれば専門家って一体何をしていたのですか? 政府や行政の思いとは独立した存在でなければいけないのではないですか?

 その専門家たちは、それでも福島原発事故から漏れ出た放射線はチェルノブイリの1割だから軽いのだとうそぶいています。レベル5とは数ケタも違うというのに、わずか一桁少ないからといわれても、納得できるはずがありません。算出の仕方で一桁くらいはすぐ変わってきそうです。

 今日の会見を聞いていて、根本的におかしいと感じたことがあります。今回の事故での放射線放出の大半は3月14日から15日にかけてのものだというのです。それは2号機の圧力抑制室の爆発に伴う放射線が大部分であるとも。

 それ以降はあまり増加していないというのですが、そうであれば震災からわずか数日でレベル7に至っていたことになるのでは。なぜ当時・・今日までレベル5だと言い続けていたのか、大いに疑問です。

 放射線量を測定したり、総量を算定したりすることに1か月もかかることはないでしょう。もしそうであっても、作業の途中での暫定値を公表すべきでした。見込み(?)よりそうとう大きな数字がでてきていたはずですから。あるいは・・レベル5が暫定値であり、それを超えることが十分にありうるということをきちんと説明すべきでした。それが責任を持っている専門家の役割のはずです。

 チェルノブイリより少ないのだと言って国民を安心させようと思っているようだけど、そうではないかもしれないって、誰でも気づいています。まだ放射線の漏出は続いているのだし、終わる見通しを誰ももってはいないのですから。

 そうとう長い期間に渡って放射線を封じ込めることができなければ、もしかしてチェルノブイリを超えてしまうことさえ、「想定」しておかなくてはいけないのかもしれません。

 この国の、そして世界の行く末がとても心配です。

投稿者 tsukada : 2011年04月12日 23:58