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2011年04月29日
節電実験
新潟県では電力事情の悪化から計画停電が実施されることを避けるために、県民に対して節電を呼びかけています。具体的には電気の使用量のピークを15%少なくすることを求めています。
当院でもすでに照明を少なくしたり、エアコン使用を少なめにするなどの対応を実施しています。いわば「消極的節電」です。さらに自家発電を使うことで「積極的節電」をしようと取り組んでいます。
電力使用が最も多くなるのが真夏の日中だそうです。猛暑のためにエアコンがフル稼働することが大きな要因だとか。
であれば、エアコン使用をやめましょう・・というわけにはいきません。ある程度は冷房を使い、院内を涼しくしておくことは、具合の悪い子どもたちが集まる小児科医院や病児保育室にとっては必須です。
ということで、エアコン用に自家発電装置を設置することにしました。施設の各所で使っている大型エアコンに電力を自前で供給できるよう、3相200ボルトの発電機をレンタルすることができました。
真夏の日中、この大型発電機を稼働させれば、東北電力の電気を大幅にカットできることでしょう。詳しい数字は計算をしてませんが、15%は十分クリアし、もしかしたら50%ほどになるかもしれません。これが当院の「積極的節電」です。
通常の100ボルト用の自家発電機もすでに数台設置してあります。そこまでしなくてもいい、という声も聞こえてきそうですが、災害時などの停電対策として以前から取り組んできたものです。
そのきっかけは16年前にさかのぼります。1995年(平成7年)7月11日にそれはおきました。当地を豪雨が襲ったのです。
当市でも河川の氾濫があり、近隣の市では送電施設の破壊から数日間停電になりました。その地域では医療機関はみな診療ができず、医療は混乱したと聞いています。
当院は直接被災もしませんでしたし、停電にもなりませんでしたが、それは「偶然おきなかったこと」。いつおきるかは分かりませんが、少なくとも停電になっても、医療機関としての役割を果たし続けられるようにしておくべきだと考えた次第です。
その後医院を増築する時に、自家発電機を購入し、ある程度の照明と電源を確保できる体制を作り始めました。その後器械を増やしたり、非常灯などを増やして、今にいたっています。
東日本大震災をきっかけに自家発電の必要性が高まっていますが、当院にとっては「付け焼き刃」の対策ではありません。医院の歴史の中でその必要性を感じ、温め、作り続けてきた対応です。半端じゃないんです(^^)/
けっして停電を歓迎するわけではありませんが、しかし停電を怖がってはいません。停電よ、来るなら来い! そんな気構えです。
ところで・・当地の水害と、先の東日本大震災が同じ「11日」だというのは、何かつながるものを感じます。もちろん偶然ですが。(ニューヨークでのビル爆破テロも9月11日です・・)
(さらに付け足し)先日の「院長ブログ」で薪を使った発電のことを書きました。その後、この会社の社長さんとお話をし、導入に向けて準備を始めました。発電は先の課題として、まずは湯を沸かし、それを全館暖房(換気システムに利用)や床暖房に使用しようという考えです。まだ決定ではありませんが、実現するかもしれません。いずれまた経過をご報告いたします。
投稿者 tsukada : 2011年04月29日 19:59