2011年05月17日
ある電源喪失
今の社会は電気で動く仕掛けになっているものがたくさんあります。家庭の中でも職場でも、電気を使わなければ「タダの箱」となってしまうものの方が多いことでしょう。
電気が使えることを当たり前のことと考えてしまっています。そこに現代社会の「病理」があるといえるかも知れません。そして突然電気が使えなくなった時に、電気の存在とその有益性に気づきます。
今日もそんなことを経験しました。電子カルテの1つの端末で突然画面が真っ暗になってしまったのです。診察中のできごとだったので、ちょっと慌てました。2つの端末を同時に使っているので診療には支障がなかったのですが、その原因が分かり、復旧させるまで数分間は診療への集中力を欠いてしまったかもしれません。
この端末はノート型のパソコン。交流電源を使いますが、パソコン内部のバッテリーを充電させながら、直接にはそこからの直流電源を使っています。交流電源がなくても、しばらくの間はパソコンは動かし続けることができます。
原因はすぐに分かりました。診療途中でこのパソコンを移動させ、もとに戻した時に電源コードをしっかりとつけていなかったのです。そのためにバッテリーが放電し、数時間でパソコンが停止してしまったというわけです。
抜けていたコードをきちんと差し込んで一件落着。文字通り「抜けていた話」です。
今回のトラブルでは診療にも影響はなく、患者さんにご迷惑をおかけすることもありませんでした。しかし別の機器であったら、もしかしたら大きなトラブルになっていたかも。やっぱり丁寧に仕事をしていく必要を感じました。
当院で経験した「電源喪失」の出来事ですが、今日本中で問題になっている福島原発の事故では、この「電源喪失」が根源にあります。比べものにはなりませんが、やっぱり電気は大切です。
投稿者 tsukada : 2011年05月17日 19:30