« インフルエンザ予防接種開始 | メイン | まずは更地に »

2011年10月17日

夢のシステム、着工です

 本日、当院の「薪ボイラーによる暖房」プロジェクトを着工いたしました。工期は1か月半ほどかかり、11月中の完成を目指します。

 すでにこのシステムの中核である薪ボイラーはチェコスロバキアから空輸され、医院に到着しています。1トンの容量がある貯湯タンクは3機が国内の工場から納品されています。

 工事はまずそれらを納める建屋を作ります。医院西側の小さな公園を転用し、そこに施設を設けるものです。

 医院の暖房に使うように、お湯の配管工事もしていきます。これが大変なことになっていて、当初の構想からどんどん広がり、全館に色々な形で配管をすることになりました。手間、費用、工期もそうとう大きなものになっています。

 しかし、おそらくかなり完璧な暖房システムになることでしょう。暖房のための電気と灯油の使用量は激減することになるでしょう。完成し、稼働してみないと正確には分かりませんが、そう期待できるだけの手応えを設計の段階から感じています。

 薪というと古臭いものという印象があるかもしれませんね。日本ではずいぶん昔に廃れてしまったエネルギー供給の手段です。

 でもチェコスロバキア製の薪ボイラーを実際に目にしてみると、とんだ誤解だと思い改めることでしょう。立派な機械です。

 そして、ヨーロッパには薪を初めとした自然エネルギーを積極的に利用する考え方がしっかりとあり、そのための技術やノウハウもちゃんとあります。今回のプロジェクトは、薪ボイラーの代理店との間で情報交換しながら構築してきましたが、担当者はドイツの方です。自然エネルギーの利用に対して、情熱をもって仕事をされています。

 私自身も薪ボイラーの存在は数か月前まで知りませんでした。節電が叫ばれ、停電対策をしなくてはいけないと考えていた時期に、薪で発電する方法はないかと探し始めたのがきっかけでした。

 今でも覚えていますが、深夜、ベッドの中でiPadを使ってネット検索をしたところ、国内にその業者があると分かりました。翌日さっそく連絡をとり、説明にきていただいたりしました。残念ながらこの業者の薪ボイラーは商業用の入浴施設で使う大型のもの。価格もずいぶん高くて断念しました。

 でも諦めきれず、またもや眠れない夜にベッドの中で、もう一度探してみたところ、チェコスロバキア製の薪ボイラーに出会いました。翌日、代理店に電話連絡したところ、ドイツ人の技術者と意気投合。当院の薪暖房にはこのボイラーしかない!と思って、購入した次第です。

 しかし、実はそこからが大変na
道のりでした。これまで医院建物の設計を一手に引き受けていただいていた設計士さんにお願いし、設備の設計に着手してもらいました。しかし分からないことだらけ。さらに給湯設備に詳しい設計士さんにも加わっていただき、図面を何度も書き直して、やっと形が見えてきました。

 工事の見積もりを出してもらったのですが、正直に言ってずいぶん高額になってしまったので、無理をお願いして削減したり変更したりして、やっとGOサインを出したのは10月に入ってからでした。

 そんな苦難?を乗り越えて、薪ボイラー・プロジェクトは本日着工いたしました。完成まで1か月半ほど。完成するのが待ち遠しいです。

 ちょっとレトロだけれど、実は自然エネルギーが主役になる次の時代を先取りする薪ボイラー! 期待は高まります!!

投稿者 tsukada : 2011年10月17日 17:27