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2012年02月27日

冬のサクラ

 「啓翁桜(けいおうざくら)」をご存じですか? 冬に咲くサクラとして、とても人気があるのだそうです。今、医院の玄関でお花を咲かせています。

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 桜といえば春の花。代表はソメイヨシノですし、当地は「日本三大夜桜」を誇るほどです。でも、もっと早く、真冬に花を咲かせる桜があることを、最近までしりませんでした。

 この啓翁桜は山形県の名産だそうです。懇意にさせていただいている果樹園の方から贈っていただきました。

 そういえば・・昨年、啓翁桜もテーマになったテレビドラマがあったことを思い出しました。『冬のサクラ』。昨年1月から3月にかけて・・ちょうど今の季節でした。草彅剛、今井美樹が主演。山形まで「冬に咲くサクラ」を見るために旅をしていた女性との恋・・。

 春ではなく、寒さの厳しい冬に咲く・・サクラが大好きな日本人にとっては、とっても嬉しいですね。豪雪の中で、まだまだ春は先だと思っていました。でも啓翁桜のかわいい花を見て、ちょっとだけ春がもうすぐそこまでやってきていることを実感することができました。

投稿者 tsukada : 11:32

2012年02月26日

時代は変わりました

 このところ「不活化ポリオワクチン」について聞かれることが続いています。

 20日には地元紙「新潟日報」の記者の方が来られました。特集記事として読者に情報提供したいとのこと。昨日(25日)の紙面に掲載されました。

 ワクチンの医学的情報は小児科教授が、行政の立場は県衛生部の課長がそれぞれインタビューに応える形で提供されました。私は実際に接種する小児科医の立場からお話をさせていただきました。

 当院に取材に来られた際に、不活化ポリオワクチンの接種を受けられた3人のお母さんにもインタビューを受けていただきました。ポリオワクチンを巡って思い悩んでおられる親御さんの生の声が、きっと取材に役立ったことでしょう。

 23日にはローカル局のテレビ新潟のクルーの方が来られました。視聴者の方から不活化ポリオワクチンについて質問メールが寄せられて、それに応える形で私がテレビカメラの前でお話しました。

 放送は翌24日にありました。夕方のその時間は、ちょうど外来診療中で見ることができなかったのですが、その後、予約電話がはいったり、感想のメールを直接いただいていますので、不活化ポリオワクチンについて説明するという基本的な役割は果たせたようで、ホッとしています。(留守録しておいたはずなのに、なぜか録画されていなくて、実は放送は見ていないのですが・・)

 副作用との関係から、経口生ポリオワクチンを敬遠する傾向が強くなっていますが、ワクチン関連マヒは周囲のお子さんにも発生する可能性があります。生ワクチンを受けないから安全ということではありません。

 ワクチンのことを真剣に考え、悩み、その結果、生ワクチン接種を控えても、副作用としてのワクチン関連マヒからは逃れられないという状況は、やはり問題があります。小児科医としては、やるせない気持ちです。

 当院が不活化ポリオワクチンを始めた理由には、そんな親御さんのお気持ちに応えたいという思いがありました。先週二つのメディアに出させていただきましたが、私どもの真意をよくご理解いただき、またそれを視聴者や読者の方々に伝えていただいたように思います。

 かつてメディアは、ワクチンは悪の存在であり、ワクチンで何かトラブルがあれば鬼の首をとったかのように、行政や医者を悪者扱いにしていたものです。批判するのがメディアの役割だと言えばたしかにそうでしょうが、その一方でワクチンを軽んじ、否定する傾向が強まったことは否定できません。

 そんな時代をたっぷり経験してきていますので、私のような者がワクチンについてメディアでお話し、それをそのまま使っていただくなどということは、嬉しいですし、隔世の感があります。

 時代は少しずつかもしれませんが、変わってきています。そう感じました。

投稿者 tsukada : 11:33

2012年02月23日

やっぱり雨のほうがいい

 昨日は青空でしたが、今日は一日中雨空。激しく降ることはありませんが、ずっと雨音が聞こえていました。

 冷たいはずの雨ですが、いつもと違って温かくも感じました。わずか一週間前までは大雪が降り、厳しい冷え込みだったのですから、雨ですら嬉しく思えるのでしょう。

 冬の初めに、雨より雪が好きというようなことを書いていました。今思い起こせば、何と愚かだったでしょう。とんだ勘違いをしていました。

 まさか神様がその時のブログを見て、意地悪で豪雪にしたなどということはないでしょうね。もうそんなことは言いません。やっぱり雪はもうけっこうです。それでご了解を。

投稿者 tsukada : 11:34

2012年02月22日

排雪進行中

 今日はとっても良いお天気。午後、医院から外出しましたが、温かい日差しが嬉しかったです。

 青空がまぶしいほど。上を見上げるとここが雪国だということを忘れます。でも・・視線を下にもどすと、やっぱり雪国であることから抜けられません。

 例年の2倍はあるという積雪が生活を圧迫し、心もつぶしているようです。白い世界はもうけっこう。早く、緑のまぶしい季節になることを心から願っています。

 市内を走ると排雪が進んでいました。道の脇に寄せられた雪が、トラックに乗せられて川や海に捨てられていきます。狭くなっていた道の両脇がきれいに排雪されていると、「この道って、実はこんなに広かったんだ!」と感激です。

 このまま春が訪れてくれるといいのですが、どうでしょう。まだ2月下旬。もう少し雪が降るかも。もう少しの辛抱です。

 でも、今日のお天気は春を待つまでのエネルギーになりました。雪には負けないぞ!

投稿者 tsukada : 11:34

2012年02月20日

新聞取材

 休み明けの小児科外来はにぎやかです。今日もインフルエンザの患者さんがいっぱい。流行の先が見えてきません。

 当地では昨日からお天気が良いのですが、その分、朝の冷え込みが強く、厳しい気候が続いています。どうぞ体調管理には十分注意していて下さい。

 今日、お客さんがお見えになりました。地方紙「新潟日報」の記者の方です。当院で先月から行っている不活化ポリオワクチンについて、詳しく聞きたいとのことでした。

 これまでの1か月ほどで約100名のお子さんに不活化ワクチンを接種しました。いずれの親御さんも、経口生ワクチンに不安を覚えておられ、しかしワクチンによる予防の必要性も十分に認識しておらるのだと思います。

 そんな方々に接種の機会を提供しているのは、新潟県内では2つの医療機関のみ。その1つとして、院長の考え、実際に接種の様子、そして親御さんの生の声を取材していかれました。

 海外からの個人輸入ワクチンであるため、万一の健康被害発生時に公的な補償がなく、全額自費で受けていただくわけで、万全の体制とはいえません。それでも「できることはする」ということで、接種を受けたいという親御さんのお気持ちに沿えることができているように思います。

 今日の取材は今月25日付けの紙面に掲載されるそうです。県内の方はどうぞお読みになって下さい。

投稿者 tsukada : 11:36

2012年02月16日

新潟の小児科医は・・?

 インフルエンザの流行が本格化しています。全国的にはここ数年間で最も大きな規模になっているのだとか。先週の情報では、新潟県は都道府県別で下から2番目だということでした。

 そんな新潟でも確実にインフルエンザ患者数が増えています。小児科外来はバタバタしていますが、きっと他の地域ではもっと大変な状況なのでしょうね。

 新潟が少なめなのには理由がある? 豪雪で外に出にくく、人と接触する機会が少ないからなのだとか。もしそれが本当なら、大雪も人の役にたっていることになりますが・・

 でも新潟以外にも豪雪の県はあります。そこも同じように少なめなのか、分かりません。豪雪の年には患者発生が少なくなり、少雪の年には大流行になるという傾向があれば、より確かでしょうが、そのようなデータは見かけません。

 どうやらニセ情報のよう。あるいは「都市伝説」なのかも。

 新潟の子どもたちの健康状態がより良い状態になっている・・それはひとえに小児科医の尽力のなせるもの!・・そんな話がでてくるようだと嬉しいのですが。

 昨日は当地の夜間診療所に勤務していましたが、インフルエンザの患者さんより、インフルエンザを心配して来られる方が多かったですね。流行が去ってしまえば、急に熱を出しても慌てる必要はなくなるでしょう。

 明日からまた大雪の情報です。「雪にも負けず、インフルエンザにも負けず・・」頑張りましょう!

投稿者 tsukada : 11:36

2012年02月13日

交通障害

 この週末はそれほど雪が降ることもなく、豪雪地帯もいったん小休止といったところでした。雪かきや雪下ろしに汗を流したことでしょう。

 自宅周辺も恐ろしいほどの積雪になっています。道路上は除雪がされていますが、道幅はどんどん狭くなり、2車線道路も一方通行なのかと思うほどになっているところがあります。

 先日は通勤時に対向車とすれ違えず、困りました。私の前の車は通れたのですが、私の車は立ち往生。ちょっと大きめの車に乗っているのが裏目にでました。

 対向している車数台の方にお願いし、交差点までバックしてもらい、ようやく通ることができました。この間約10分。朝から疲れた出勤でした。

 やや広めの道路でも似たようなことがおきています。片側2車線のはずなのに、路肩に近い車線はほとんど雪が埋まっています。それでも1車線が確保しているからいいのですが、交差点などでは左折車も右折車も1つの車線にいるので、信号ごとに止まります。

 もっと困るのが道路脇から出てくる車です。所によっては2メートル以上にも積まれている雪山が邪魔をし、お互いを確認できません。出てくる方も恐る恐る道路にでてきます。道路を走行していても、いつ脇から車で飛び出してくるか分かりません。ハラハラしながらの運転です。

 ここ数日のようにお天気が良ければまだ走りやすいのですが、いったん吹雪だしたら視界が遮られます。さらに通行の障害が大きくなり、いつ事故にあっても不思議ではないような状況になります。

 そんな雪国の不自由さがあとどれくらい続くのでしょう。今週も後半から大雪になるのだとか。まだまだ苦行が続きます。

投稿者 tsukada : 11:37

2012年02月09日

「ストレステスト」をテストする

 日本の原子力発電所の大半は定期点検などのために止まったまま。再稼働させなければ、4月には全ての原発が運転を停止し、日本は「脱原発」状態に突入します。

 再稼働に必要な条件として政府が示したのが「ストレステスト」です。「想定外」の地震や津波などが原発を襲ったと仮定して、施設や設備がどのような状態になるかを調べるというものです。

 すでに一部の原発については、想定の何倍まで大丈夫などという結論が出されているようで、それを元に政府はGOサインを出す用意をしているようです。

 一方で、福島原発の事故原因がきちんと解明されていない状態では、基本的な安全対策が十分とられているとはいえず、再稼働に対しては反対の意見が強いのも事実です。

 ストレステストは、コンピューター上のシミュレーションによって行われます。いわばバーチャルなテストです。データは実測しているのでしょうが、テストによって得られた値がどれくらい実際の原発の状況を反映するのか、疑問があります。

 そこでその解決法を考えてみました。3・11で被災した福島第一原発について、このストレステストを行ってみるというのです。被災前のデータはすべてそろっているはず。それを使ってシミュレーションしてみるのです。

 その結果、福島第一原発がどれくらいの地震や津波に耐えられる構造だったのかという結果がでてきます。それと3・11の地震と津波の規模を比べれば、ストレステストの結論が正しいかが分かります。

 もしストレステストが、3・11地震と津波の規模以下で破壊されるという結論を出せば、ストレステストの信頼性が高いことになります。逆に、その程度は大丈夫という結論であれば、信頼にあたいしないテストだということになります。

 福島第2原発も被災していますが、報道によれば「メルトダウン寸前」だったとか。ぜひ福島第2原発についてもストレステストをしてみてほしい。「第1」には6基、「第2」には4基の原発があります。あわせて10基の原発についてストレステストを行えば、その信頼性を確認するのにはとても役立つことでしょう。

 当時の菅直人総理大臣が突如言い出したストレステストですが、そのストレステストそのものをテストすることが必要なのだと思います。それなくしては、原発行政が信頼されることはありえないように思います。

投稿者 tsukada : 11:37

2012年02月08日

落雪注意

 またもや大雪になっています。昨夜から雨が雪に変わり、今朝はすでに数十センチ積もっていました。一息ついていたお天気が、また逆戻りです。

 冬型の天候は明後日にかけて続くようです。さらに積雪が多くなります。事故などにも十分注意をして下さい。

 屋根からの落雪によって幼い子が亡くなるという事故がおきました。映像でみると、物置という建物もずいぶんと大きいもの。屋根には雪がすべり落ちなくするストッパーはなく、大量の積雪が一挙に落下した様子が分かります。

 屋根雪の処理の方法にはいくつかありますが、この「自然落下方式」はお金がかからず、効果はあるようです。一方で、落ちてくる雪を積み上げておくスペースが建物の周りに必要ですので、家屋などが密集している地域では使えません。

 そして今回のように、その下に人がいれば思わぬ事故にあう危険性があります。建物周囲に人が入り込まないような対策は必ず必要です。

 もう1つ。このような屋根でも雪下ろしが必要になることがあります。作業のために屋根の上に乗った時に、なだれのように一挙に屋根雪が落下することもあります・・人を乗せたまま。建物が高ければ落下によって打撲や骨折などの外傷を負うかもしれません。低層の建物であっても、雪に埋まってしまうかもしれません。

 そんな理由で、自然落下方式を採用することは雪国ではあまりありません。さほど雪が多く降らない地方では、屋根から雪が落ちないような設備はしていないことでしょう。今冬の大雪では、そんな地方の方も十分に気をつけて下さい。

投稿者 tsukada : 11:38

2012年02月07日

インフルエンザが大きな流行に

 ここ数日は気候がおだやかになっています。大雪に見舞われた当地では、一斉雪下ろしをするなど、ちょうど良い「除雪日和」でした。

 今日は雨ですが、まだ気温が高め。でも・・明日の未明からは雪になり、またまた大雪になるという予報です。つかの間の好天も、もう終わりのようです。

 お天気とは逆に、小児科外来は今は大荒れ。インフルエンザが大きな流行になっています。休日の前後はもともと外来患者数が多いのですが、インフルエンザ流行がそれに輪をかけ、混乱気味でした。

 今日もインフルエンザ患者数は増加中。いくつかの小学校で学級閉鎖になったり、複数の保育園が登園自粛になっています。

 今は地域差があり、まだ流行の始まっていないところもあります。でも・・おそらくこれからはそういった地域でも流行が始まり、さらの多くの患者発生があるでしょう。年齢的にも、年齢の小さな赤ちゃん・子どもたちや、高齢者にも流行が拡がっていくかも。

 例年より遅く始まった流行ですが、流行の規模は例年と同じ程度に大きくなりそうです。十分にご注意下さい。

投稿者 tsukada : 11:39

2012年02月05日

極楽橋が危ない!?

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 高田公園のお堀にかかるこの橋・・「極楽橋」と呼ばれています。橋長は38.4m、幅員5.46m で、ヒバ造りの木造橋だそうです。

 この橋に雪がたっぷり積もっています。高さは人の背丈ほど。「橋の端」は歩くのが危険なので中央を通るようにとの看板がありました。(一休さんのトンチ話みたい?)

 危険なのはこの橋自体なのかも。雪の重みに耐えられるのか心配になりました。

 そこでまた計算をしてみます。面積は約200平方メートル。密度0.4の雪が1.5メートル積もっているとすると、その重さは・・1.5×0.4×200=約120トンです。

 木造の橋に普通車が約120台乗っていると考えると、怖いです。体重60キロの人間として計算すると、何と2,000人!

 早く除雪してあげて下さい!!

投稿者 tsukada : 11:39

2012年02月03日

今日は節分

 当院の「わたぼうし病児保育室」でも、節分の豆まきをしましたよ。みんなの楽しそうな様子をごらん下さい。

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投稿者 tsukada : 11:40

2012年02月02日

雪下ろし

 雪はまだまだ降り続けています。街中がすっぽりと雪に埋まってしまいました。

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 屋根の上にも大量の雪が積もっています。寒さも厳しく、雪が溶けることはありません。降り始めは軽いのですが、しだいに硬くなり、重くなります。

 固まった雪の比重は0.4くらい。この屋根(約50平方メートル)にどれくらいの重みがかかっているかというと・・。

 高さが1.5メートルとすると、1平方メートルあたりに0.6トンですので、全体で30トンです。

 これは、1トンの自動車30台ほどが乗っていることになります。60キロの人間であれば500人にも! 雪の重量のものすごさが分かっていただけると思います。

 ちなみに畳1枚は1.6平方メートルほどですから、1枚の畳に約1トン=自動車1台ということになります。イメージができるでしょうか。

 そんな雪の重みに耐えかねて建物が崩壊したら大変です。業者の方にお願いして屋根の雪下ろしをしていただくことになりました。

 私が子どものころは家族総出で雪下ろしをしていましたが、今はとても自分ではできません。時間もないですし、その体力もありません。転落などの事故の危険性も考えると、やはり専門の方にお願いした方が良いようです。

 雪はまだ降るようです。これがこの冬、最初で最後の雪下ろしになることを願っているのですが、どうでしょうか・・。

投稿者 tsukada : 11:41

2012年02月01日

白い悪魔

 2月になりました。そして・・まだ2月に入ったばかりなのに、猛烈な大雪。雪には慣れているつもりですが、限界を超えつつあります。

 こんな大雪になるなんて、誰が予想していたでしょう。気象庁の長期予報にも、そんなに話はなかったように思います。責任をとれとは言いませんが、でも「想定外」という言い訳は聞きたくありません。

 新潟も特に山間部の降雪がものすごいことになっています。鉄道や道路が寸断され、生活だけではなく、生命までもが脅かされる事態になっています。

 雪はヒラヒラと舞っているだけなら愛着もわきます。多少寒くてもガマンできますし、風情に雪見酒もいいななどと思ってしまいます。でも、これだけの大雪になると脅威です。牙をむきだし、「白い悪魔」と化しています。

 さてこの寒波はいつまで続くのでしょう。晴れ渡った青空や乾いた大地を目にすることができるのはいつになるのでしょう。春はまだまだ遠いようです。

投稿者 tsukada : 11:41