2012年08月27日
オスプレイの本当の事故原因
オスプレイをめぐって政治が混迷を極めています。ヘリコプターのように垂直に離着陸でき、プロペラを90度前に倒してプロペラ機として飛行することのできる、アメリカ軍最新鋭の軍用機です。
より多くの「物」(武器や兵士など)を載せ、より遠くまで航行できるので、米軍のこれからの極東戦略には欠かせないものという意味付です。
問題は事故の多さ。開発段階から重大事故が頻発し、配備後も世界各地で事故がおきていて、日本での配備を予定されている沖縄では大きな不安と反対の声が沸き起こっています。
今年4月にはモロッコでも事故がおきています。その事故原因については、アメリカ側は機体の問題ではなく、副操縦士の操作ミスだとしています。日本政府も改めて調査していますが、米軍同様の結論を公表しました。
これで、オスプレイそのものには何も問題なし、沖縄に配備しても大丈夫だ、という結論をだしたいのでしょう。でも本当に安全と言えるのでしょうか。
オスプレイの操縦はずいぶん難しいようです。ヘリコプターとプロペラ機の二つの機能があり、両方に精通する必要があります。さらに、それらの移行はそうとう高度な技術が必要なのだそうです。つまり、三つの技術の全てを完璧にマスターしないと、安全に運航させることはできないということです。
今回の事故原因は人的ミスだとされました。操縦を間違えたということなのでしょうが、原因をパイロットの個人的なミスとしてしまっていいのか、はなはだ疑問です。極めて高度で複雑な操縦を強いられることそのものが、操縦システムとして問題なのではないか、と思うのです。
モロッコ以外でも同様の事故が起きています。みな操縦ミスなのだとか。でも、パイロットたちはそうとうの訓練を受けているはずです。最新鋭の機体を操縦するのですから、米軍パイロットの中でも優秀な人たちが選ばれているのではないでしょうか。
それでも、簡単に(?)ミスをして、墜落させてしまうのは、どこかに無理があるからなのでは。単純に人的トラブルだと言い切ってしまってはいけないのだと思います。
オスプレイという機体だけが沖縄にやってくるのではありません。操縦士がセットです。操縦ミスが起きればオスプレイは墜落します・・機体に問題がないとしても。
複雑な機体なのだから、操作ミスをしないような操縦システムが必要です。もし操縦を間違えても、的確にそれを捉えて、修正させ、絶対に重大な事故にはつなげないというシステムも必要です。
そういった安全に運航させるための装置を持っていないのだとしたら、それはやはりオスプレイ事態に問題、あるいは欠陥を持っているのだと指摘されても仕方ありません。少なくともまだ完成品ではありません。試作品といっていいのかも。
どう考えても、今の段階で実際に配備するのは不適切です。ここ数年、さらに開発を重ね、容易に重大事故がおきないようになり、安全性が飛躍的に高まることが、配備を求める最低条件だと思います。
投稿者 tsukada : 2012年08月27日 22:39