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2013年01月28日

いつか来た道?

 自民党の安倍政権が本格的に動きだしました。今日は通常国会が開幕。首相は衆参両院で所信表明を行いました。

 「経済再生」「震災復興」「外交・安全保障」の3点を当面の重要課題として取り組むと、力強い言葉で語りました。自信を失いかけている日本が、もう一度輝けるようになるために、ぜひ実現させてほしいと思えました。

 でも、違和感もあります。自民党は初めて政権をとったわけではありません。わずか数年前まで、長期にわたって政権をとり、日本の政治をつくってきました。

 どちらかというと大企業よりの政治になっていた自民党政権ですが、その中心はまさに「強い経済」だったのではないでしょうか。その中で日本の社会がゆがみ、さまざまな格差が拡大していった・・。その不満が民主党政権の誕生につながりました。

 その民主党がこけて、いわば消去法で政権を奪還することになった(失礼かな)自民党ですが、何がどう変わったのか、よく分かりません。「経済再生」「強い経済」を実現するんだと言っているだけでは、昔の自民党と同じではないのかな。

 弱者の立場に配慮する姿勢がみられません。格差をどうするの? 一人ひとりの国民をどう大切にするの? 経済が発展すれば、そんなことはみんな解決する、ということなのでしょうか。

 首相は今日の所信表明で、「今こそ、額に汗して働けば必ず報われ、未来に夢と希望を抱くことができる、真っ当な社会を築いていこうではありませんか」と言っています。確かにそうだけど・・。でも、競争こそ社会を発展させるとして「弱肉強食」を強化してきたのは、かつての自民党だったのでは・・。

 う〜ん、よく分かりません。今の日本の状況がけっして良いわけではないけれど、だから昔は良かった、ということでもないでしょう。かつての政策をそのまま持ってくるだけでは、また同じ過ちをおかしてしまうのでは。

 日本の進路が「いつか来た道」にならないことを願います。

投稿者 tsukada : 2013年01月28日 20:13