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2013年06月11日
視察
今日、県内T市で新たに病児保育を始めようとしている小児科医院の関係者が施設見学に見えられました。市から依頼され、今年度中に建設し、来年度から始めるとのことでした。
県内の病児・病後児保育施設は十数カ所に増えました。しかしこのT市とその周辺地域にはまだなく、市長が設置を強く希望しているともお聞きしました。
すでに県内のいくつかの施設を見学し、設計図も作り始めているようです。その方々が当院のわたぼうし病児保育室に足を踏み入れて、第一声が「明るい」でした。
これまで見学してきた施設は、小さな隔離室が並んでいるような作りなのだそうです。病児の保育というより看護に重点をおいているのかもしれません。
わたぼうしは真ん中に20畳のプレイルームをおき、その周りに隔離室、和室(多目的室)、職員室、トイレなどが配置してあります。あまり細かく仕切ることをせず、採光も十分にとってあることから、「明るい」と感じてもらえたのではないかと思います。
もちろん病児ですし、いろんな感染症に対処しなくてはいけません。隔離室が不足する時には和室を使ったり、プレイルームを区切って使ったりしています。それでも足りない時には医院の一部を臨時に使用することもあります。
プレイルームに突き出るような形で配置されている職員室からは、すべての部屋が見渡せるようになっています。死角を作らないことは、保育施設の基本です。
「明るい」とのお声をいただいたわたぼうし病児保育室・・普通の保育園と見間違えるくらいなのかもしれませんが、その設計思想にはきちんと病児保育施設としての役割が果たせるものになっています。その上で、子どもたちが気持ち良く過ごせるように工夫している、と感じていただけたのではないかと思います。
ところで、新しく造られるT市の施設・・聞くところでは全額市が支出するのだそうです。運営費についても十分に。
う〜ん。施設設備費の全てを医院でまかない、開設から8年間は何の補助もなかった当院の「つらい過去」を思うと、正直にうらやましいな、って思います。
時代の風は変わったんでしょうね。嬉しい反面、ちょっと複雑な気持ちです(^^;)
投稿者 tsukada : 2013年06月11日 23:33