2020年07月21日
薪ボイラーを交換
当院で主な暖房を担っている薪ボイラー。2011年に設置してから働きづめ。内部の燃焼炉がずいぶん痛んできました。
この春は、もう一年頑張ってもらおうか、とも考えていたのですが••思い切って、交換することにしました。
ここ数か月、その準備をしてきました。まずはボイラーの発注。製造しているのがチェコのATMOSという会社。直接やりとりできるはずはなく、国内の業者から注文してもらいました。
ボイラーはこれまでと同様のものにしました。当院の暖房システムにはちょうど良い大きさだったようです。機種を変えると大幅な工事になるかもしれなかったということもあります。
発注から数日で、成田に空輸されてきました。てっきり船便でゆっくりくるのかと思っていたのですが。
重量が500キロほどだと、空路の方が輸送費が安くなるようです。
ちょうど、新型コロナのパンデミックのために、海外とも渡航が厳しく制限された時期。ヒトは行き来できないけれど、モノは大丈夫だったんですね。検疫を受けたあと、当地まで陸送。
朝早く、成田ナンバーの大型トラックが医院駐車場に。その中に、ちょこんとボイラーが載せられていました。遠いヨーロッパからはるばるやって来たのだと思うと、感慨深いものがありました。(涙は流していませんよ)
地元の業者さんに、フォークリフトをレンタルしてもらい、プラントに移動。古くなったボイラーを外し、新しいボイラーを設置してもらいました。と言っても、定位置に置いただけ。
その後は配管工事が必要でした。ボイラーそのものはほとんど変わっていませんでしたが、付属の循環ポンプが変更され、配管工事はやや手間取ったようです。
今日はいよいよ新しい薪ボイラーの試運転。午前中から薪を入れ、火をつけてみました。
順調にボイラーの燃焼温度が上がっていき、よし!と思ったところでトラブル発生。過熱防止弁が作動し、緊急停止です(と言っても、中に水道水を注入し、ゆっくり冷却するのですが)。
何かがおかしい。どうも、蓄熱タンクとつながっているパイプが有効に働いていないようだと気づきました。いくつもあるバルブを一つ一つ確かめてみたら、1箇所が閉まっていたので開放に。それでもまだうまくいかないのでハングアップ。
配管業者さんに「往診」してもらったら、もう1箇所バルブが閉まっていました。それも開放にして、これで準備完了。
午後から再度試運転を行いました。数時間の運転で蓄熱タンクは70度ほどに上昇し、問題なし。循環ポンプも上手く稼働。もちろん配管からの水漏れなど、工事もしっかりしていることを確認しました。
そうそう、午前中に起きたトラブルで、過熱防止のシステムがスムーズに稼働しましたが、それを確認できたことも、意味あることでした。通常の運転では起きない事態ですし、わざと加熱させて試験をしてみるなどいう勇気(?)もありません。それも、今日の試運転の成果ということにしましょう。
これで冬になっても、また薪の力で院内全体を暖めることができます。ここ数ヶ月の、みんなの苦労が実を結びました。ほっとしましたよ。
夏場で、気温が30度を超える日ではありましたが、熱中症にもなりませんでした。色んな意味で、いい汗をかいた一日でした。
投稿者 tsukada : 2020年07月21日 17:18