院長ブログ
無政府状態
新型コロナがひどい状況になろうとしています。いや、もうそうなっています。
昨日の東京での新規感染は5,000人を超え、これまでの最大に。自宅療養者は2万人以上。入院調整中の人が1万人以上。合わせて3万人以上の方が、医療を受けられず「放置」されている状態です。これはもう医療崩壊が起きていると言わざるをえません。
新潟県も昨日の新規感染が100人以上。連日その数は増え続けています。
政府は入院は重症者に限るという方針を一度出しました。中等症者も自宅にいろと。ずいぶん乱暴なことを言い始めたものです。
あまりの反発に、方針を撤回したようですが、しかし、実態はすでに重症者すら入院できない状況になっています。酸素が必要な時点で中等症以上ですので、その人を医療の届かないところに置くというのは、死を覚悟しなさいということに等しいのでは。
オリンピックの始まる前からの指摘が当たっています。開催すればその後に大きな災禍が待っていると。
オリンピックの選手などの関係者はバブルの中で守られていたのでしょう。ワクチン接種も受け、一般の人々と接触しないようにしていたのですから(穴だらけだったようですが)。直接の患者発生は、確かに少なかったのかもしれません。
でも、オリンピック開催により、国民の間では感染がさらに蔓延しました。自粛しろと言われながら、でも楽しいお祭りをやっているのだから、それを見にいったり、浮かれて外に出たりするのは当たり前。そんな心理も分からずに政治を担っているのが情けない。
首相は「酸素ステーション」を自治体に作らせると言いました。本気かな? どんなものをイメージしているのかな? きっと何も分かっていないのでしょうね。
酸素を扱うって、大変なんですよ。ミルクスタンドのよう、ちょっと行って飲んで(吸って)また家に戻れるなんてできませんからね。低酸素状態なのですから、常時酸素吸入が必要。呼吸困難になっているのだから、医師や看護師がケアしなければ。
酸素投与のための設備や、収容する施設が必要になります。本来は入院すべき患者さんですが、それができないのなら、せめて療養所を作り、多人数を同時にケアできる状況にしないと、実効性がありません。
家庭に感染者が放置されると、その方の病状も心配です。さらに、そこから家族内の感染が容易に引き起こされます。大人、高齢者、そして子どもたち。新たな感染者が社会の中で、さらなる感染者を増やしていく。指数関数的に増加し、「感染爆発」が現実のものになってしまうでしょう。
「酸素ステーション」の機能を社会の中で作るのなら、新たに医療機能を持った療養所の設置をすべきです。それを全ての自治体に、一斉に作って行く。それは、資金とノウハウを国が責任を持って自治体に提供すればできる可能性があります。
さて、総理の発言がどれくらいの重きがあるのか。すでに国レベルでの政策を作っている上での発言なら歓迎すべきですが、どうなんでしょう。ただ、受けを狙って言ってみただけかも。発言が軽く、どうも日本語が通じない政府トップですので、期待する方が間違いなのかもしれませんね。
ポスト・オリンピックの状況は、もはや敗戦状態です。ポストお盆休みはどうなるでしょう。焼け野原が広がっている光景が見えてしまうのですが・・
ずいぶんとネガティブなことを書きましたが、私が疲れているだけなのかな。そうならいいけれど。
まずはRSとの戦いでまだ勝利が見えない状況。これにコロナが加わるなんて、勘弁してほしいです。
アーカイブ
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月