院長ブログ
レントゲン装置の入れ替え
先日、当院で使っていた初代のレントゲン照射装置を新しいものに入れ替えました。
1990年の開業当初に設置したので、33年間頑張って動いてくれました。
特に壊れたわけでもなく、普通に使えているのですが・・
メーカーとしてはすでにメンテはできないので、新しいものに交換をして欲しいと。
それと、古い機械を廃棄するのは、意外と大変なので、早めにと急かされました。
当時とは設備設置の基準が変わり、同じ種類の機種を選ぶと、床下のコンクリート土台に固定する必要があるのだそうです。
大掛かりな工事が必要になるので、却下。
(予算だけではなく、工事に伴う休診が必要になりそうなので)
そこで選んだのが移動型のレントゲン装置。
病院では、ベッドから動かせない患者さんの検査のために、病棟に出向いて検査を行うことがあります。
その時に使います。
別名「回診用」。
これなら工事は不要で、搬入のみですみます。
当時は旧型の装置の撤去が大変だったようです。
コンデンサーが入っているので、重そうでした。
機能も使い勝手もあまり変わりはないのですが、外観はスマートになりましたね。
1990年は平成2年で、まだ昭和の雰囲気が残っていた頃。
次の機種は令和生まれで、一挙に世代交代になりました。
20世紀から21世紀へ進歩です。
子どもたちにも喜んでもらえそうなフォームです(私が喜んでいるだけ?)。
でも、レントゲン室の奥にひっそりとしています。
一般の方がここに入ることはないので、何とももったいない。
移動式なのだから、時々待合室に連れ出してもいいのかも?
もっとも、そんなことをしたらスタッフに邪魔だと怒られそうですが。
話は変わりますが、こういった機械ものには寿命があります。
一定の期間が過ぎれば、いろんなところに思わぬ故障が起きてくるもの。
それなのに、原子力発電所を60年を超えても稼働させようとする政府の方針には、呆れ返ります。
60年前の機械で、今でも普通に動いているものがどれくらいあるでしょう。
いくらメンテをしていても、あれだけ複雑で大掛かりなものなのだから、どこかにトラブルが出て来ることは十分に考えられます。
ましてや、炉心部がどうなっているのかは、見ることもできず、計測したりして知ることも不可能。
稼働していない期間でも、高容量の放射線が機械を劣化させ続けています。
科学技術の常識からは、とても受け入れることができないはず。
それでも無理強いしてしまうのは、なぜなんでしょう。
どうしてそんなことができるのでしょう。
まだ使えそうなレントゲン装置を廃棄し、新しいものに変えましたが・・
そんなことも考えてみました。
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